就活面接対策

【志望動機の書き方】保育園に希望理由を明確に伝えよう

 
転職の結果を左右すると言っても過言ではない「志望動機」。
いくつかのポイントと注意点をおさえておくことで、採用担当者を惹きつける志望動機を書くことができます。
 
今回の記事では、志望動機の役割と採用担当者が見るポイント、「子どもが好き」にとどまらない保育士という職への志望度を伝えるポイント、転職・再就職における注意点をまとめました。
パターン別の志望動機の例文も掲載していますので、志望動機がうまく書けずに困っている方や悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
 
 

志望動機とは?採用担当者が見るポイント

 
志望動機は名前のとおり、就職・転職を志望するきっかけ・理由のことです。
一般に流通している履歴書のほとんどに「志望動機」の欄が最初から備わっていることからもわかるように、志望先がどのような業界であっても、「志望動機」は就職活動をする際に必ずと言ってもよいほど求められます。
では、なぜ志望動機は必要なのでしょうか。
 
 

志望動機の役割

 
ここからは、志望先を「保育園」に絞ってご説明します。
保育園への転職においてももちろん、志望動機は重要です。
志望動機は、数ある保育園のなかから「なぜその園を志望しているのか」を採用担当者に伝え、応募先の保育園に対してのあなたの理解度をアピールすることにつながります。
 
採用担当者は、志望動機から応募者の熱意や意欲を判別します。
ポイントは2つ。
 
➀どれだけ自分の園で働く気があるか
転職者が複数の保育園に応募するのは一般的なことです。採用担当者は、その点も加味したうえで、「自分の保育園にあっているのか」、「どこの保育園でもいいのではなく、この保育園で働きたいという意欲があるのか」を見ています。
どの保育園でも当てはまるようなことを書いてしまうと、「特にここの保育園に入りたい理由はないんだな」と思われてしまう可能性があります。志望動機を書くときには、その保育園にしかないことやその園ならではの希望理由を書くようにしましょう。
 
②将来を考えたときの理想像と人物像がマッチしているか
どの保育園でも、自分の園によい影響をもたらしてくれる人材を探しています。
そのため、採用担当者は自園の理想の人物像を考え、そこに当てはまるかどうかという視点でも選考します。
希望の園が求めている保育士像は、保育理念や採用ページからもうかがい知ることができます。自分と共通する点を探し、その保育園で活かせるスキルや能力をアピールしましょう。
 
面接では、履歴書に書いた志望動機をもとに、より深い質問をされることがあります。
履歴書の枠を埋めるために軽い気持ちで書いてしまうと、面接で詳しい説明を求められたときに、うまく回答できない可能性があります。
「なぜその保育園で働きたいと思ったのか」の理由は、応募を決めた段階で、あなたの心のなかにあるはずです。その園の採用ページのどこを見て、興味を惹かれたのか、どこが自分と合うと思ったのか。自分の心とじっくり向き合い、自分の言葉で説明してみましょう。
たとえつたなくても、採用担当者にはあなたの熱意、意欲が伝わるはずです。
 
 

保育士の志望動機を書くポイント

 
保育士として転職するのであれば、保育士資格を持っていること(あるいは取得予定であること)や「子どもが好き」なのは当たり前です。それだけでは、「あなた」を採用する積極的な理由になりません。
あなたが、保育士としてどのようなスキルを持っていて、どのように考えて保育にあたっているのかを伝えられる書き方のポイントを2つご紹介します。
 
➀自分の経験や強味を、希望する園にどう貢献できるのかを明確に
採用担当者が見るポイントでもあげたように、「ほかの園ではなく、その園を希望した理由」を具体的に書くと意欲が伝わりやすくなります。転職を希望する保育園の保育理念や保育方針、保育目標をホームページなどで調べましょう。
 
そのうえで、「自分は〇〇が得意なので、こういうふうに活躍できる」と、自分の強みや経験をふまえて保育園に貢献できることや希望理由を書けると、説得力のある文章になります。
 
②保育に向き合う姿勢から、あなたがその園で働くイメージを見せる
あなたがなぜ保育士になりたいと思ったのか、保育士の仕事のどこに魅力ややりがいを感じるかといった保育に向き合う姿勢を具体的に書きましょう。
どういった背景があり、保育士として働きたいと考えているのかを伝えることで、採用担当者はあなたがその園で働く姿を想像することができます。
 
「子どもが好き」なだけではなく「子どもが好きで、自分が関わることですこやかな成長を支えたい」という思い、さらには「こうした関わりをして、すこやかな成長を支えた経験がある」といったエピソードがあるとなおよいでしょう。
失敗体験にそのあとの行動や考えを添えることで、あなたの保育という仕事に対する前向きな姿勢を印象づけることもできます。
 
 

転職時は要確認!保育士の志望動機の注意点

 
転職や再就職の場合は、前の保育園などを退職した理由、転職を考えた理由を聞かれるでしょう。内容によっては、採用担当者にマイナスの印象を与えてしまうかもしれません。
事実を伝えるにも、言い回しを検討する必要があります。
特に、以下のことに気をつけて書きましょう。
 
 

退職理由は前向きに!

 
まず避けたいのは、「うちの園でも同じ理由で退職してしまうのでは」と思われてしまうことです。
たとえば、職場の人間関係が理由で退職した場合を考えてみましょう。
「先輩から不当な扱いを受けた」「保育士同士の仲が悪かった」「人間関係がぎくしゃくしていた」といったネガティブな言葉は、事実であったとしても単なる不満や愚痴と受け取られる可能性があります。
これを、「前職では保育士同士で保育観を語り合ったり、互いの保育についてアドバイスできる環境がありませんでした。そのため、もっと仲間とともに、高め合い、成長できる保育園で働きたいと思い転職を考えました」と言い換えるといかがでしょう?
かなり印象が変わったように感じませんか?
たとえ事実であっても、マイナスな言葉をポジティブに変換できると採用担当者によい印象を与えることができるでしょう。
 
 

待遇面などの記述は避ける

 
給与や休日、福利厚生などの待遇は、働くうえで大切です。志望先を選ぶ際には、ここを重視している方もいるでしょう。
しかし、待遇面を志望動機に書いてしまうと条件のみでその園を見ており、「入社してもうちの園よりよい待遇の園があればすぐ辞めてしまうのでは?」と思われてしまう可能性があります。
 
待遇面がよいということは、それだけ保育士の専門性を評価しているということです。
それはつまり、「保育」を大切にしているということ。
その園の保育理念や保育方針から、子どもとの関わりを大切にしていることが読みとれたら、まず最初に伝えるべきことは「待遇がよい」ではありませんよね?
人と人がかかわる職場なので、あなたの人柄や保育に対する思いが感じられる志望動機にしていきましょう。
 
 

保育士の志望動機の例文[パターン別]

 
志望動機を書くポイントや注意点を紹介してきました。
ただ、それでも、自分自身でゼロから文章を書きあげるのが苦手な方もいるでしょう。
そこで、退職理由のパターンに分けて例文をご紹介します。ご自身の状況と照らし合わせて、文章を作る際の参考にしてみてください。
 
※例文中で保育園の保育理念を載せていますが、園によって方針が違います。例文を参考にしながら希望する園の方針に沿った内容で、自分の経験と強みをどう活かせるか考えてみてください。
 
 

例文➀ブランクがある場合

 
新卒で就職してから7年間保育士として働いておりましたが、出産を機に退職しました。子どもを育てていくなかで、育児や保育の難しさを改めて感じました。そのなかで特に感じたのが、養育者としての孤立感と悩みです。
 
貴園の保育方針の「保護者とともに育ち合う保育園」は、保護者にとってとても大切なことだと感じました。
新卒の頃はただただ子どもの成長を支えることが精いっぱいでしたが、これからは保護者としての経験を活かし、子どもの成長を支え、その成長の喜びを保護者と分かり合えるような保育士を目指したいと考えています。
 
 

例文②異業種からの転職の場合

 
私は人と関わることが好きで、5年間子供服の販売をしていました。お店には子連れのお客様が多かったため、手が空いたときは自然に子どもの遊び相手になっていました。
その時間を通じ、それぞれ豊かな個性を持つ子どもと接する楽しさ、難しさを知りました。
保護者の方からこちらが恐縮するほどお礼していただいたこともあり、とても嬉しかったことを覚えています。
 
また、子供服選びを通し、保護者がいかに子どものことを考えているのかを垣間見ました。活発なお子さんには動きやすい服を、敏感なお子さんには肌触りがよい素材を、外遊びが好きなお子さんには丈夫な服を、感性が豊かなお子さんには好みの合う色やデザインを。保護者の方はみなさん、お子さんのことを考えて服を選んでいました。
その後独学で保育士資格を取得し、保育施設でボランティアも経験しました。接客業で培った笑顔と体力を活かして、子どもと保護者をサポートできる保育士になりたいと考えています。
 
貴園の保育理念でもある「子どもの心に寄り添う」ことができる保育士はとても魅力的であり、私も今までの経験から、子どもの心に寄り添い、かつ保護者の心にも寄り添える保育士を目指したいと考えています。
 
 

例文③在籍期間が短い場合

 
新卒として勤めてから3年間、乳児のみを預かる保育園で働いてきました。経験を重ねるにつれ、もっと幅広い年齢や障害を持った子どもの保育に携わってみたいと感じるようになりました。
 
発達障がい児施設で3年間働きながら、一人ひとりの子どもへの支援の大切さ、言葉がけの方法の難しさや大切さを学んできました。専門の施設だからこそ学べたことを、より多くの子どもの成長につなげていきたく、転職を考えました。
 
1~6歳の異年齢保育にとても魅力を感じ、ぜひ貴園で働いてみたいと思いました。異年齢だからこそできる、関わりや支え合いなどがあると感じているので、集団のみんなですこやかに成長していける教室を目指していきたいと考えています。
 
 

まとめ

 
保育士の希望理由をふまえた志望動機の書き方とポイント、注意点を紹介しました。
 
志望動機は、採用担当者に働く意欲や熱意を伝えるのにとても重要な役割があります。志望する園の情報収集をしっかり行い、自分の経験や強みをふまえ、希望理由となぜ保育士になりたいのかが分かるように作成すると、採用担当者に伝わりやすい志望動機になるでしょう。
 
今回紹介したポイントを踏まえ、採用担当者に自分の意欲をアピールできる志望動機を作成してみてくださいね。
 
 

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