専業主婦・主夫は保育園の利用は難しい?子どもを保育園に入れたい場合にできること

専業主婦・主夫のなかには「子どもを保育園に入れたいけど入れられるのかな」と悩まれる方もいるのではないでしょうか。
今回は、専業主婦・主夫は保育園に入れられるのか、入園するためにできることについてご紹介します。

専業主婦・主夫の場合、保育園に入れられる?

専業主婦・主夫が保育園に入れられるかどうかは、入園の選考基準によって決まります。
保育園には定員数があり、希望者が多い場合は利用調整が行われます。認可保育園の場合は、より保育が必要とされる家庭が優先的に入園できる仕組みになっており、保育の必要性は点数(指数)で計算されます。
保護者それぞれの就労形態や勤務時間、病気や家族の介護の有無、実家が近くにある・ないなど家庭の状況によって点数が変わります。たとえば就労の場合の例として、「週5日以上、週40時間以上の就労は指数20」「週3日以上、週24時間以上の就労は指数12」といったように、勤務時間が長いほうが点数が高くなる仕組みです。
そのため、専業主婦・主夫の場合は点数が低くなりやすく、保育の優先度が低いとみなされ、入園できないことが多いのです。
保活の点数(指数)とは?具体的な点数や計算方法について紹介

認可保育園に入れることはできる?

では、認可保育園に入れることはできないのでしょうか?
こども家庭庁が公開している「子ども・子育て支援新制度」によると、保育の下記のいずれかに該当する場合は、保育の必要性があると判断されるものと記されています。

・保護者の疾病、障害
・同居または長期入信している親族の介護・看護
・災害復旧
・求職活動中
・就学
・虐待やDVのおそれがある

・育児休業取得中に、すでに保育を利用している子どもがいて継続利用が必要であること

とはいえ、条件に当てはまらない方もいるでしょう。保育園に入園できるためにできることについて、次の項目でご紹介します。

出典:よくわかる「子ども・子育て支援新制度」/こども家庭庁

保育園に入園するためにできること

専業主婦・主夫が保育園に入園するためにできることを3つご紹介します。

入園先の施設の選択肢を広げる

まず一つ目は、入園先の選択肢を広げることです。
認可保育園を希望していた方は、認可外保育園の利用も視野に入れるとよいでしょう。
認可外保育園は、自治体独自の基準で設置された保育施設です。認可保育園とは異なり、入園の条件は園ごとに独自に決められているため、就労の有無を問わない園もあります。
認可外保育園に預けることが、保育の必要性の加点対象になる場合もあるため、一時的に認可外保育園に預けるという方もいるようです。

新設園への入園を検討する

二つ目は、新設の園や定員に空き枠がある園を選ぶことです。新設の園の場合は、在園児がいない分、定員に対する空き枠の母数が多いためです。
自治体によって新設の園や園ごとの空き枠を公開していますので、自治体のホームページを確認してみてください。

入園時期を見直す

三つ目は、入園時期を見直すことです。保育園では、保育士の配置基準が法律で定められており、乳児クラス(0~2歳児)は幼児クラス(3歳児~)に比べて、受け入れ可能人数が少なくなっています。
幼児クラスになれば定員数が増えるため、幼児クラスからの入園を検討してみるとよいかもしれません。

保育園に入園できないときは一時保育やベビーシッターを利用する方法も

保育園に入園できない場合は、保育園の一時保育やベビーシッターを利用する方法もあります。
一時保育は、施設によって単発利用や定期利用も可能なので、園のWebサイトや自治体の情報を調べてみるのもいいかもしれません。

また、保育場所は自宅になりますが、ベビーシッターの利用も検討するとよいでしょう。
ベビーシッターは、保護者の代わりに子どもを預かり、保育をしてくれるサービスです。子どもの送迎や身の回りの世話のほか、遊びや勉強のサポートもしてくれます。認可外保育園と同様に、一定期間のベビーシッターの利用は、保育の指数で加点対象となる自治体もありますので、保育園が決まるまでの間、利用するのもいいのではないでしょうか。

令和8年度からスタート予定!こども誰でも通園制度について

2023年6月に政府より少子化対策として「こども未来戦略方針」が打ち出され、そのうちの支援策のひとつとして、「こども誰でも通園制度」の創設が発表されました。
こども誰でも通園制度は、保護者の就労の有無に関わらず、保育園などを定期的に(週に1回)利用できる制度で、令和8年度から全国的にスタートする予定です。

多様な働き方やライフスタイルにあわせて、時間単位で誰でも保育園を利用できるようになりますので、スタートされたらぜひ利用したいですね。
参考:こども誰でも通園制度(仮称)の本格実施を見据えた試行的事業実施の在り方に関する検討会/こども家庭庁

まとめ

専業主婦・主夫は保育園に入れられるのか、入園するためにできることについて紹介しました。
入園を検討する前から「専業主婦・主夫は保育園に入れない…」と諦めている方もいるかもしれません。専業主婦・主夫でも保育園に入れる場合もありますし、入れない場合も一時保育やベビーシッター等を利用することもできます。
家庭にあった保育園や保育サービスを利用できるとよいですね。

(文:上久保歩美、編集:ホイシル編集部)

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