保活の点数(指数)とは?具体的な点数や計算方法について紹介

保活をする上で重要な「点数(指数)」。
点数(指数)は認可保育園の入園選考の際に、定員に対して希望者が多い場合に行われる「利用調整」で考慮されます。
入園の基準となる点数(指数)を理解することが、入園までの第一歩といっても過言ではありません。
そこではじめて保活をする方に、保育園へ入園するための点数についてご紹介します。

認可保育園の保活に必要な点数(指数)とは?

認可保育園では定員に対して入園希望者が多い場合、入園選考(利用調整)が行われます。
利用調整の基準は自治体により異なりますが、申込書や必要書類の内容に基づき、保育の点数(指数)として計算しています。この点数(指数)の高い方、つまりより保育が必要とされる家庭が優先的に希望する保育園に割り当てられ、入園が決定する仕組みになっています。
 

この保活の点数は「基準指数」と「調整指数」の合計で計算されます。
ここでは一般的な「基準指数」と「調整指数」をご紹介します。

基準指数

基準指数は保護者の基本情報を点数化したものです。保護者それぞれについて就労形態や勤務時間、病気や家族の介護など家庭の状況を点数化し、合算して世帯の基準指数をだします。
 
就労の場合の例:
・週5日以上、週40時間以上の就労は指数20
・週3日以上、週24時間以上の就労は指数12
 
就労、介護のほか、保護者自身の疾病、障害、就学などの項目があり、それぞれに就労の場合と同じように状況別の指数が決まっています。

調整指数

調整指数は、基準指数に対して、加点・減点の調整をするものです。
 
加点対象の例:
・ひとり親家庭に該当する場合は+7
・保護者が入院により保育にあたることができないときは+3
 
減点対象の例:
・親族その他の者が同居しており、申込児童を保育することが可能な場合は‐2
・区外在住者(転入予定者を除く)で勤務地が区内の場合は‐1

優先順位

基本的に基準指数と調整指数の合計で優先順位が決まりますが、中には点数が同じ場合もあることでしょう。その場合は、自治体により同一指数の優先順位が決められています。
 
・保育の利用基準指数の高い世帯
・所得税の課税額が低い順
・養育している子ども(18歳未満)の人数の多い世帯
など
 
参考:12.墨田区利用調整基準(選考基準)

実際の点数(指数)の例

自治体によって点数(指数)の基準は異なります。
ここでは、一部の自治体の点数(指数)の例をご紹介します。

東京都世港区の例

【基準指数】
就労の場合:
・週5日以上勤務し、かつ1日8時間(週40時間)以上の就労は指数20
・週3日以上勤務し、かつ1日8時間(週25時間)以上の就労は指数14
・月48時間以上の就労は指数8
など
 
出産・疾病・障害の場合:
・[出産]出産予定月の2か月前(多胎児妊娠の場合は4か月前)から認定期間満了日まで指数12
・[疾病]入院(入院予定者も含む)の場合は指数22
・[障害]身体障害者手帳1~2級、精神障害者保健福祉手帳1~3級、愛の手帳1~3度は指数20
など
 
【調整指数】
加点対象:
・生活保護世帯は+8
・新規入園申し込みのひとり親世帯は+2
・双子以上の申し込み世帯は+1
など
 
減点対象:
・父母を除く同居の親族に保育に当たれる人がいる世帯は‐3
・区外在住者(転入予定者を除く)で勤務地が区内の場合は‐9
など
 
参照:保育園入園のご案内|港区ホームページ

東京都渋谷区の例

【基準指数】
就労の場合:
・週5日以上就労し、1日8時間以上の就労(おおむね月20日以上)は指数20
・週3日以上就労し、1日8時間以上の就労(おおむね月12日以上)は指数12
など
 
出産・疾病・障害の場合:
・[出産]妊娠初期及び中期(おおむね27週までの間)に長期間にわたって安静が必要な場合は指数14
・[疾病]申込時点でおおむね1か月以上の入院をしている、又は入院を決定した者のうち入園時にもその状態の継続が見込める場合は指数20
・[障害]身体障害者徹長1級・2級、愛の手帳1度~3度、精神障害者保健福祉手帳3級以上は指数20
など
 
【調整指数】
加点対象:
・父母共に、不存在の場合は+6
・生活保護世帯は+6
・父母共に、求職中の場合は+4
など
 
減点対象:
・同居の親族等が、補完的な保育にあたれる場合は‐2
・同一世帯内に保育園利用申込をしていない兄弟姉妹がいる場合は‐2
など
 
参照:入園案内・各種書式 | 保育園の入園申込 | 渋谷区ポータル

保活に必要な点数の計算方法

次に保活に必要な点数の計算方法の例をご紹介します。
点数基準は自治体ごとに異なり、ホームページなどで公開されています。利用調査結果で合計指数を公開している自治体もあり、希望の保育園の指数はどれくらいなのかを知ることができます。
 
利用調査結果の例:令和5年4月入園の第一次利用調整結果(入所下限合計指数)/墨田区

基準指数の計算方法

基準指数は自治体が公表している利用調整基準表をもとに計算します。
父親・母親がいる場合はそれぞれで指数をだします。
 
ここでは世田谷区の指数をもとに、計算方法の例を紹介します。

家庭➀両親ともにフルタイムで働いている場合
父親:週5日以上勤務し、かつ週40時間以上の就労は指数50
母親:週5日以上勤務し、かつ週40時間以上の就労は指数50
就労の状況での合計指数は100

家庭➁父親はフルタイムで働き、母親は1日6時間の短時間勤務の場合
父親:週5日以上勤務し、かつ週40時間以上の就労は指数50
母親:週4日以上勤務し、かつ週30時間以上の就労は指数35
就労の状況での合計指数は85

上記のように合計指数をだしていきます。
上記に記載した例を比較すると、フルタイムで就労している家庭➀のほうが、合計指数が15点高いため、家庭➀のほうが保育園入園の優先順位が高いと考えられます。

調整指数の計算方法

調整指数についても、自治体が公表している調整指数表をもとに計算します。
基準指数にこれらを加点・減点した合計が世帯の指数になります。

保活の点数のポイント

ここまで点数の概要や計算方法について紹介してきましたが、点数を考えるうえでのポイントを紹介します。

加点はできる?

家庭の状況により算出される基準指数の加点は難しいといえます。
まずは調整指数で加点できないかを確認しましょう。
自治体によっては、下記の条件が加点対象になっている場合もあります。
・保護者が単身赴任している
・有料で保育ママやベビーシッターなどを利用している

点数が低いときはどうする?

認可保育園だけではなく認可外保育園や認証保育園なども検討するとよいでしょう。認可外保育園の申込は先着順が多いため、空き状況を確認し、はやめの相談がポイントです。

まとめ

保活に必要な点数(指数)についてご紹介しました。
はじめて保活をする方にとって、はじめて聞く入園に必要な点数について疑問に思う方は多いでしょう。認可保育園では定員に対して入園希望者が多い場合、より保育が必要な方が入園できるように入園選考(利用調整)が行われ、その際に点数が重要となります。
点数(指数)をしっかり理解し、スムーズに保活を進められるとよいですね。

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