五感でじっくり楽しむ!氷あそび 遊び・学びの世界

五感でじっくり楽しむ!氷あそび

【そざい探究あそび】氷

今年も猛暑となりそうな夏。室内でも季節を感じて遊べるアイテムとして、氷をおすすめします。絵の具を混ぜて固めるカラーの 氷も楽しいのですが、おうちでも常備されている透明の氷を使って、子ども達に素材の魅力を存分に伝えながら遊びを楽しみま しょう。冒頭の動画では、子どもは勿論、私たち大人もハッとしたり、うっとりするような氷の魅力をご紹介しています。今日は 手軽な準備物で子ども達と一緒に楽しめる氷あそびをお伝えします。


■氷のそのままを楽しもう

子ども達にとって、氷はそのままでもたくさんの発見が楽しめる素材です。いつも冷凍庫にある身近なものなのに、じっくりと触 れて遊ぶ機会はあまりないはず。ひんやりとした冷たさ、そして目に見える変化にも注目してみましょう。

冷蔵庫から出したばかりの氷
冷蔵庫から出して少し時間がたった氷

○準備するもの: 氷、食品トレイなど氷を置ける皿

子どもの手に1粒のせてあげます。冷凍庫から出したばかりの氷は表面が白く曇っていて、ざらっとした感触です。手にひっつい たりもして、子どもはびっくり!少し時間が経つと曇りが取れてガラスのように透明に…感触もツルツルに変化します。

体温で溶けて小さくなった氷

たくさん触れているうちに、体温で氷が溶けてしまい、こんなに小さくなってしまいます。子ども達からは「赤ちゃんの氷になっ ちゃった」そんな声が聞こえてきたりも。

こうした素材そのものを楽しむ氷あそびに年齢制限はありません。0歳児が口に入れるのも、素材をあれこれ試して感じ取ってい る姿。誤飲を気にしすぎて遊びを止めてしまわずに、子ども達が安全に楽しめるようしっかりと見守りながら遊びを広げていきま しょう。





■五感を使って氷を観察しよう

触れることに夢中になりがちな子ども達に、他の視点や発想を育むための提案を保育者からしてみましょう。

保育者が氷にたくさん触れた手で、子どものほっぺたや手にスキンシップをしている様子

氷にたくさん触れた手で、子どものほっぺたや手にスキンシップ。ひんやりとした保育者の手のひらにびっくり!

氷の中を観察する子ども

「中に何かあるよ?!」 子どもの視線を氷に近づけるきっかけをつくると、氷の中にできたトゲトゲを発見。虫に見える子もいるようです。

氷の匂いを確かめる子ども

「においはどうかな?」 鼻を近づけて嗅いでみると、ひんやりとした空気がスーッと入ってきて、温度を感じ取ることができます。

氷をお皿に移し替えている様子

「お皿に移し替えてみよう」 別のお皿やカップに移し替える提案をします。氷同士がぶつかり合うカラカラという音色に耳を傾けるのもいいですね。

■水性ペンと紙で楽しもう





○準備するもの:水性ペン、大きめの紙(画用紙、厚手の和紙など)

水性ペンでたくさん線を描き、氷でインクを滲ませ遊びます。 ペンと紙の相性や、メーカーによってインクが滲みにくいものもあるので、子ども達と実践する時に慌てることがないように事前 に試しておきましょう。色の違いや混ざりを楽しむために、ペンの色は最低3原色は用意します。

水性ペンでたくさん線を描いている様子

テーブルに紙を大きく広げ、子ども達が一緒に描くことを楽しめると良いでしょう。水性ペンで自由にのびのびと線を描くことか ら始めます。

子どもが自由に線を描いた画用紙

全身を使うように「ぐるぐる」「ぎざぎざ」「すすすー」と表現しながら、線や迷路、手のかたちを取ったりして、描くことを子 ども達がじっくり楽しめるきっかけがつくれるといいですね。

描いた線の上に氷を載せた時の様子

描いた線の上に氷をのせると、氷の中に線が閉じ込められたように見えたり、浮かんでいるように見えたり…!思わずうっとりと眺めてしまうほどキレイですよ。

子どもが氷を滑らせて遊んでいる様子
ペンのインクが滲んできた様子

氷を滑らせたりして遊ぶうちに、ペンのインクがじわじわと滲んできます。ここでもじっくりと観察できる時間を大切に。

紫の色水
緑の色水
青の色水

たくさんの氷を広げて置くと、溶け出した氷の水分が多く色水ができます。

作品制作中の様子
完成した作品

透明の氷から広がる美しい世界を子ども達がじっくりと感じられるよう、涼しい室内で暑さを気にせずに取り組んでくださいね。1つ1つの過程に保育者もきっと癒されますので、指導するばかりの立場にならず、子ども達との夏の遊びをゆったりと楽しんでください。


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