遊び・学びの世界

変化が楽しい素材「お花紙」で遊ぼう!

【そざい探究あそび】おはながみ



全国の保育者や保護者に「大人が楽しいと子どもが育つ」をキーワードに遊びを提案している合同会社アルテコローレの桐嶋です。
 
お花紙(フラワーペーパー)は、入園式や運動会などの行事でよく使われていて、保育園で取り入れやすい素材だと思います。お花をつくるほかにもさまざまな素材ですので、感触遊びから幼児の製作までさまざまな遊びができます。
 
 

◉準備するもの

 
・お花紙(赤・青・黄色系の3原色を用意)
・霧吹き(子どもの手で使いやすい大きさを選びましょう。画像の霧吹きは、100円ショップの寝癖直し液が入っていたものです)
・白画用紙
 


 

■素材そのものの面白さを探そう

 

 
お花紙は柔らかくて心地よい紙です。薄っぺらで、簡単に破いたりくしゃくしゃと丸めたり、小さな子どもでも扱いやすくこれだけで感覚的に楽しめることがたくさんありますので、導入として「お花紙とはどんな素材か?」を、子どもと一緒に探す時間をたっぷり楽しみましょう。
 

光に透かして見ると?

“フーッ”息を吹きかけるとヒラヒラするね! 
くしゃっ!と握った手を開くと?
ビリビリ破いて色鮮やか

 
保育者から子どもに「光に透かして見るとどうかな?」などと提案して、素材への興味のきっかけをつくったり、光に透かしてどう見えるのかを一緒に試して、ワクワクや喜びを保育者も子どもと体験しましょう。
 
また、子ども自身が発見できたり、試していた面白いことがあれば、周りの子ども達にもシェアしてみんなで体験するのもいいですね。楽しさの輪が広がりますよ。
 
 

■濡らすとどうなる?

                                     
お花紙を水で濡らすと、どんな変化が起こるでしょうか。たくさん破いて散らかしたお花紙を画用紙の上にかき集め、シュッシュッと霧吹きで水をかけます。うねうねとお花紙が踊るように動いて、楽しい変化に出会うことができますよ!
 

お花紙が踊ってる!
しっとりしたお花紙の色、手触りを楽しんでみよう

 
水をかけていくうちに、どんどんしおれていくお花紙。触れてみるとモサモサと繊維が取れたり、粘土のような独特の感触があります。画用紙を子どもと持ち上げて、ふわふわで軽かったお花紙が水を含むとずっしり重たくなることも体感してみましょう。
 
霧吹きの代わりに、水を入れた容器、スポンジや平筆を用意して遊ぶこともできます
スポンジや平筆で画用紙に水を塗り、お花紙を1枚ずつ丁寧に貼っていくと、模様をつくったり、色を重ねて遊ぶことができます。
 
赤、青、黄色しかなかったお花紙が、濡れたことによって色の見え方が変わったり、重ねていくと緑や紫が生まれたりと、ここでも子ども達の新しい発見がいくつもありますよ。
 
画用紙の上で遊んだお花紙は、そのまま乾かして数日置きましょう。
 
 

◉道具を変えて、こんな楽しみ方も体験

 

 
画用紙の上での遊びをいっぱい楽しんだら、次はこんなことも試してみましょう。
透明容器に水を入れ、お花紙を浸します。1色ずつ浸して見ると、鮮やかさが際立ちとてもきれいです。異なる色を少しずつ足してどんな色に変化していくのかを実験。割り箸など棒状のものを使いながら混ぜると、子ども達は実験気分を味わえて楽しさが増します。
 

水に手を入れ触れてみると

 
水の中にも指を入れ、トロトロに溶けたお花紙に触れてみましょう。気持ちよくてずっと触っている子どももいます。
 

 
水から取り出したお花紙をてのひらや指先でコロコロ丸めると、色が混ざり合ってマーブル模様のお豆のできあがり。大小異なる大きさをたくさんつくって、何か新しい楽しみ方ができそうな予感がしますね。
 
 

■乾くとどうなる?

 
画用紙の上で濡らしたり、溶かして丸めたお花紙は、数日かけて乾かすと素敵な作品に仕上がります。
 
① 画用紙の上のお花紙は、アートな作品に!

地表のような立体的な凸凹が面白い
お花紙が剝がれた画用紙。色が転写されました

 
お花紙は立体的なかたちで乾き固まります。また、画用紙から簡単にペロンと剥がすこともできるのですが、画用紙に色が転写され、立体的なお花紙と画用紙の色模様、2つのアート作品ができあがります!カードをつくったりしてもいいですね。
 
 

② お花紙の紙粘土作品

型取りをしてケーキが完成

 
トロトロに溶かしたお花紙は、カップなどを型として使えばケーキが完成。ボンドなど接着剤を入れなくても紙粘土のようにしっかりと固まります。小さく丸めた豆状のものは、おままごとや製作遊びの素材としてまた楽しめますよ。
 

 
 

最後に

 
素材そのものの面白さを子どもと一緒に探し、破いたり、濡らして貼ったり溶かしたり、最後には乾かして様々な変化が楽しめるお花紙。存分に遊び、完成したものを更に製作遊びへと繋げるアイデアも、保育者の皆さんそれぞれに見つけてみてくださいね!
 
 

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