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【保育で活用できる木育】子どもと一緒に樹木を調べてみよう

木育の様子遊び・学びの世界

初めまして、株式会社Tree to Greenです。

私たちは、日本の「木」の課題を解決するために2013年に設立した企業です。

木を使ったものづくりを通じて自然に触れてもらい、そこから木や森への興味や理解を深めてもらおうという考えのもと、幼稚園、保育園を中心に、年間100件を超える木育講座を実施しています。

この記事では「木育」についての紹介と、私たちが考える保育現場での「木育」の取り入れ方や遊び方をお伝えしていきます。

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木育とは?

木育の大切さを知ろう

「木育」という言葉は、2006年に閣議決定された「森林・林業基本計画」にて記され、木材に対する親しみや、木の文化への理解を深めるために進められている活動です。

私たちの生活になくてはならない森林や木。子どもの頃から木に触れたり学んだりすることで、木や森を身近に感じてもらうだけでなく、大人になっても木とともに生きることについて学んでいこうという考えの「木育」は、いまや日本全国に広がっています。

なぜ木育をするの?

日本は国土における森林率が67%におよぶ、森林大国です。この割合は、フィンランド、スウェーデンに続き、先進国の中で第3位となります!

第3位と聞くと喜ばしいことのように思えますが、実はそうとも言い切れません。

世界では1秒間にテニスコート15面分の森が消失している一方で、日本の木は増え続けています。私たちは、値段の安い外国の木を輸入して、日本の木を使用していないのです。

森林には、水をきれいにしたり、二酸化炭素を吸収して酸素を放出したり、生物の多様性を維持したり、土砂崩れを防いだりといったさまざまな力があり、私たちが生活するために不可欠な存在です。

しかし今の日本は、この森林をうまく使いきることができていないため、適切な管理ができない状態にあります。森林が古くなると、二酸化炭素の吸収率が悪くなったり、土砂崩れを防ぐ力が落ちてしまったりと、人々の生活に大きな影響を及ぼしてしまうのです。

古い森林を伐採し、それを木材として有効活用したのち、また新たに植樹をして若い森林を作る。これが森林を健全に維持することに繋がり、私たちの生活もよりよいものへと変わっていくはずです。

こういった理由で、木や森林に親しみ、木を使っていこうとする「木育」への関心が高まっています。が重要視されはじめているのです。

木育が子どもにあたえる影響

木育が子どもにあたえる影響

私たち人間は、昔から木と共存してきました。木から感じるぬくもりは、人の肌で感じるぬくもりに次いで安心感や癒やし効果を人に与えるともいわれています。

保育現場をはじめ、子どもたちに向けて木育をすることで、学べることはたくさんあります。見立て遊びで想像力や工夫する力を身につけたり、紙工作よりずっと手ごわい木工作をすることで根気を培ったり、木と森のつながりを感じてやさしさを育んだり。

たとえば木でものを作るときに、使う人のことを考えたり、共同作業をする友だちのことを思うだけでも、子どもたちのものの見方はきっと大きく変わっていきます。友だちを思いやることは、地域や社会を思いやることにもつながり、最終的には自然を思いやる気持ちにつながるでしょう。

木材を使った遊び方

木材を使った遊び方

木は想像次第でどんな使い方もできます。ここで紹介する遊びはほんの一例ですので、こちらを参考にオリジナルの木育の遊び方を考えていってください!

保育園の環境によっては、保育実習での責任実習や部分実習でも活用できますので参考にしてみてください。

自然のなかにあるそのままの状態で遊ぶ

低年齢の子どもでも比較的簡単に取り入れることができる木育活動のひとつです。環境によってはすでに楽しめている子も多いのではないでしょうか。

 例)葉っぱと枝をご飯とお箸に見立てて遊ぶ

   どんぐりを集めて楽しむ

なにかと組み合わせて遊ぶ

枝や木の実を材料として、簡単なものづくりを楽しむ遊び方です。自然の素材を使うので、ひとつひとつ違った味わいになるところが楽しいですね。

 例)枝と糸と松ぼっくりを組み合わせてゆらゆら揺れるモビールを作る

   枝に色をぬり、糸と組み合わせてバッタ釣りをする

道具を使って木工作をする

組み合わせて遊ぶ活動と似ているようですが、こちらはもう少し本格的な木工作になります。

 例)枝とボルトを使ってバードコールを作る

   板と釘と毛糸を使って写真立てを作る

遊びながら自然科学を学ぶ

木育活動は自然について学ぶ絶好の機会です。

近隣の公園や林に散歩にでかけていき、遊びの一環として取り入れると子どもも楽しめるでしょう。

 例)木の種類を調べる

   どんな虫が住んでいるのか観察する

樹木の種類を調べてみよう!

「木」と「樹木」

辞書で調べたところ、これまで紹介した「木」という単語は、生きている木のことだけでなく加工された木材なども含んだ言葉でしたが、これに対し生きている木を指す言葉が「樹木」と定義されています。

ここからは、「樹木」についてお話いたします。

樹木は、私たちの生活にとても身近な存在です。しかし当たり前に存在しすぎていて、その一本一本をちゃんと意識する機会は少ないのではないでしょうか?

そこで、ぜひ保育現場で取り入れてほしい「樹木しらべ」の遊び方を紹介します。

散歩コース上の街路樹や公園、園庭など、身近に生えている樹木の種類を調べて、子どもたちと共有して楽しみましょう!

樹木の調べ方

まずは保育者が樹木について調べておくことが大切です。

樹木は種類によって、葉っぱや花の形、枝の付き方、樹皮の状態など、さまざまな特徴があります。その情報をもとに、図鑑を見ながら調べていくのが、一番スタンダードな方法です。

この方法は子どもたちと一緒に調べる活動にも向いていますね。

また、公園などにある樹木の種類は、ある程度限られています。樹木プレートが設置してある公園を探し、普段から散策して見ておくとよいでしょう。別の場所で同じ樹木を見つけたときに、すぐにわかるようになるはずです。

ほかにも、アプリやSNSを活用する方法もあります。

葉っぱの形を撮影するだけで樹木の種類がわかるアプリを使ったり、SNSに樹木にかんするハッシュタグをつけて写真を投稿することで、詳しい人がリプライやコメントで教えてくれるかもしれない、といった方法です。

保育者が自身の木育として取り入れるにはうってつけの方法と言えるのではないでしょうか。

樹木の種類を子どもたちと共有しよう

上記の方法で判明した樹木の種類を子どもたちと共有しましょう。

自分が図鑑やネットで調べたことを、子どもたちに話すだけでも十分ですが、視覚情報があることで子どもはより興味を持ってくれます。

保育現場で取り入れる場合は、大きく印刷した写真や事前に収集しておいた葉っぱなどを見せると子どもの反応がよくなるでしょう。

ここで、公園で見かける代表的な樹木のごく一部をご紹介します!

調べる時間がない場合や、木育の事前準備の一環として参考にしてみてください。

ケヤキ

街路樹や公園で見かけることが最も多い樹木のひとつです。

紅葉やその立ち姿が美しいことで人気があります。

一般的な樹木は皮が古くなると脱落するのですが、ケヤキの皮は特徴的で、ウロコのように剥がれ落ちます。浮いてきた皮を触るとポロッと落ちてくるので、子どもたちが夢中になっている姿を見かけることがあるかもしれません。落ちた皮はとても存在感があるので、枝や葉っぱ、どんぐりと一緒におままごとの材料にも使えます。

ケヤキは公園や街路樹として見かけることが最も多い木の一つです。

クスノキ

ケヤキと並んで、身近な場所で見かけることが多い木のひとつです。

映画「となりのトトロ」でもトトロが住んでいる木として登場するなど、日本人にとってなじみの深い木といえます。

樹木全体からスーッとした、ハッカのようなにおい(樟脳と呼ばれます)がするのが特徴で、クスノキから蒸留した油は、昔から防虫剤や鎮痛剤に重用されてきました。葉っぱをむしると、いいにおいがするので試してみてください。

また、アオスジアゲハという、青いラインが入った蝶の幼虫が食べることで知られる樹木でもあります。新しい枝葉をじっと見ていると、幼虫や卵が見つかるかもしれませんよ。

クスノキは公園や街路樹として見かけることが最も多い木の一つです。

サクラ

言わずと知れた、日本を象徴する花を咲かせる樹木です。

ケヤキやクスノキに比べると、幹がうねうねとしていることが多いので、見慣れてくるとすぐわかるようになると思います。サクラにもいろいろな種類がありますが、一般的なサクラは、幹の部分に横筋が入っているものが多く、新しいものはつるつるで、古くなると黒っぽくなりごつごつしてくるのも特徴のひとつです。

葉っぱをむしって嗅いでみると桜餅のいいにおいがしますが、手に取る際には注意が必要です。サクラの葉は多くの虫に好まれており、特にイラガなど毒のある毛虫が好んで食べることが知られています。もし毛虫を見つけても触らないようにしてくださいね。

さくらは言わずと知れた日本の国の木です。

サルスベリ

木登り名人のサルでも滑って登れないくらい、樹皮がつるつるしているということが名前の由来となっている樹木です。実際は難なく登るそうですが、昔の人にそう思わせるほどなめらかで手触りのよい樹皮なのです。

夏から秋にかけて、枝先にショッキングピンクの花を咲かせます。その開花時期が長いことから、漢字では“百日紅”と表記されます。

とても覚えやすい名前と特徴的な見た目から、子どもたちにとっても覚えやすい樹木のひとつです。

見つけると「あっここにもサルスベリがあったよ!」と一生懸命教えてくれますよ。

Tree to Greenの木育のホームページでは、ワークショップのページ内でいろいろな樹木の豆知識を詳細に公開しています。木育についても紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください!

樹木プレートを設置しよう!

種類が判明したら、樹木プレートを設置するのも面白いでしょう。

子どもと一緒にプレートを作って飾ることで、子どもがより樹木を身近な存在として捉えることができ、その先の木育にも繋がっていくので、自然に対する感覚が豊かになっていくでしょう。 

参照:樹木プレートの設置の仕方

まとめ

一本一本をじっくりと見る機会が少ない現代では、ひとまとめに「木」とされがちな存在の樹木ですが、よく見るとそれぞれまったく異なる種類であること、そして同じ種類でも個性あふれる存在であることがわかってくると思います。

樹木もひとつの生き物であり、命です。木育を通じて、時間をかけて樹木に向き合うことで、子どもたちが樹木のなかに生命を感じ、自然とのかかわりについて考えるきっかけを生むことができるかもしれません。

自然環境さえあれば、保育実習でも取り入れるチャンスがありますので、ぜひ木育をテーマに行ってみるのはいかがでしょうか?

投稿者プロフィール

株式会社Tree to Green
株式会社Tree to Green
私たちTree to Greenは、日本の”木”を使ったものづくりから、よりよい環境や文化をつくろうとしているベンチャー企業です。木を通じて、森を知り、自然とともに生きやすい社会を作るため、「木育」を広める活動をしています。国内の木と文化・伝統技術を生かした新たな商品や空間、体験の場をつくり、全世界にお届けしています。
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