【まるわかり!!】保育実習のオリエンテーション事前準備 電話

【まるわかり!!】保育実習のオリエンテーション事前準備

保育実習とは、保育士資格を取得するにあたり、学校で学んだ知識や技術を保育現場で実際に活用し、実践的な保育技術を身に着けるための大切なカリキュラムの一つです。
また、社会人としてのビジネスマナーや現場で働く先輩方の仕事に対する意識などを知り、将来に繋げる場でもあります。実際に、多くの学生が実習を行う前と後では保育に対するイメージが変わったと答えています。
そこで今回は、保育実習をより有意義な時間にするために重要な『オリエンテーション』とその事前準備について、ご紹介いたします。

なお、保育実習の全体的な流れに関しては、『【はじめての実習②】保育実習の流れを徹底解説』を参考にしてください。

保育実習前のオリエンテーション(事前訪問)とは

オリエンテーションとは、保育実習の前に行う事前訪問のことを指します。保育実習先が決まったら、ひと月前には園へオリエンテーションをお願いしましょう。

オリエンテーションでは保育実習をスムーズに行うために、園長もしくは園の保育士の方々と細かい打ち合わせを行います。「オリエンテーションは緊張する……」という実習生がほとんどですが、園は実習生を受け入れるための大切な準備として考えています。

園の雰囲気を知ってもらいたいという気持ちはもちろん、実習生がどのような気持ちで保育実習に臨んでくれるのかということも、オリエンテーションを通じて感じようとしているのです。実習生は園の方針を理解しておくなどの事前準備をすることはもちろんですが、分からないことや心配なことは、オリエンテーションのときに素直に伝えることが大切です。

園長や園の保育士は、保育実習を通して未来の保育士のために力を貸したいと思っています。安心してオリエンテーションに臨みましょう。  

オリエンテーションの電話での依頼方法

オリエンテーションの電話連絡

保育実習を予定している園へのオリエンテーションの依頼は、電話で行うことが多いです。相手に失礼のない電話対応ができるように、ここでは電話によるオリエンテーションの依頼方法についてお伝えします。電話をかける際のマナーや事前準備の事項などもまとめているので、ぜひチェックしてみてください。

オリエンテーションを依頼する際の電話のかけ方

電話をかける際は、途中で話に詰まって園の方を困らせないためにも、あらかじめ何を伝えて、何を聞いておくべきなのか、メモを作成しておくことをオススメします。事前準備をすることで、緊張してもメモを見れば話すことが書いてあるので安心です。

また、声から受け取る印象も大事ですので、笑顔で明るい口調を心がけてくださいね。そして、話す前には相手の都合を聞くことを忘れないようにしましょう。保育園は常に子ども中心に行動しているため、時間帯やその日の活動よって対応できない場合があります。また、園長や担当者が不在で改めて電話をかけ直す際にも、都合のいい時間を聞くことを忘れないようにしましょう。

保育園は保護者と電話でのやりとりが多い職場です。この機会に電話での言葉遣いのマナーを身に付け、今後の電話対応にも活かしていきましょう!

電話をかける際のポイント

明るく元気よく話す

電話での第一声はとても印象に残ります。顔が見えないからこそ、話し方や声のトーンなどが重要です。相手に見えなくても姿勢を正し、笑顔で話すことで明るく元気に話せるようになります。保育実習を気持ちよく受け入れていただくために、しっかりと挨拶をし、明るく元気な声で話しましょう。

丁寧にゆっくり話す

電話では相手の反応や表情を見ることができません。そのためより緊張してしまい、早口になってしまうこともあります。前述のとおり、電話をかける前にオリエンテーションの日時や当日の持ち物など、確認したいことをメモしておくようにしましょう。もし電話が不安の場合は、一度友達と電話対応のシミュレーションをしてみるのもいいですね。自分が思ってるより早口になっていることもあるので、相手にわかりやすいようにゆっくり丁寧に話すことを心がけることが大切です。

ハキハキ話す

実習園の方と一番最初にコミュニケーションをとるのが、このオリエンテーションの電話です。そのため、第一印象はこの電話で決まってしまう場合があります。ボソボソと何を伝えたいのか分からない話し方だと、保育園の実習担当者は「保育実習でちゃんとやっていけるかな?」と心配になります。緊張していても、相槌や返事などハキハキ話すことが大切です。自分の電話対応がどんな印象なのか知りたい場合は、一度電話の声を録音して聞いてみるのもいいですね。

  電話をかける時間帯

電話をかける時間は、園児の午前遊びの時間である10時から11時の間、午睡の13時から14時の間がいいでしょう。この時間帯は保育士に比較的ゆとりがあり、電話が取りやすい時間帯です。登園時間、お昼、降園時間は忙しい園が多いため、電話は避けましょう。ただし少人数の園では、午前中保育で手一杯という園もありますので、最初に電話をかけたときに次回も同じ時間でよいか確認すると好印象です。

電話をかけるための事前準備

園に電話をかける前には、こちらから伝えること、確認事項をメモしておきます。保育実習向けてしっかりと準備ができるよう、確認もれがないようにしておきましょう。

ここではメモする項目と、受け答えの例文を紹介します。

【最初に伝えること】

□大学名 学科 学年 名前

□今、話をしても大丈夫か相手の都合を確認

□オリエンテーションに伺いたいことを伝える

【確認事項】

□日程の設定 
 ※試験日や講義等をチェックし、自分の都合の悪い日を確認しておく

□オリエンテーションまでに何を準備するか

□オリエンテーションの持ち物

【電話を切る際の注意】

□日程、持ち物の復唱

□電話対応のお礼

電話での受け答え例文

①最初に名前を伝えます。

「お忙しいところ失礼いたします。〇〇大学〇〇学部●年△△と申します。今度○○保育園で保育実習をさせて頂くことになりました。今日は実習前のオリエンテーションについてのお願いのお電話をさせていただきました。園長先生か実習担当の先生はいらっしゃいますか?」

②園長先生、もしくは実習担当の保育士に電話の用件を伝えます。

「お忙しいところ申し訳ありません。今お話しさせて頂いても大丈夫でしょうか。
 この度◯月◯日から○週間、保育実習に伺わせて頂くことになりました。
 ◯◯◯と申します。よろしくお願いいたします。
  今日は保育実習前のオリエンテーションの件でお電話させて頂きました。」

③日程の調整を行います。

「オリエンテーションに伺いたいのですが、いつがよろしいですか。」

【伺える日時の場合】
「日程の調整ありがとうございます。○月○日◯時に伺います。よろしくお願いいたします。」

【日程調整が必要な場合】
「申し訳ありません。その日は学内の試験のため、お伺いすることができません。できましたら違う日で調整をお願いできますでしょうか。」

④オリエンテーションまでに準備することを聞きましょう。

「オリエンテーションに伺うまでに準備をすることはありますか。また、持ち物で必要なものはありますか。」

⑤  電話を切るときのお礼も忘れないように。

「今日はお忙しいところお時間を頂きありがとうございました。オリエンテーションに伺うまでにしっかりと準備いたします。よろしくお願いいたします。」

オリエンテーション時の持ち物や身だしなみ

オリエンテーションの身だしなみ

オリエンテーションに行く際にはどんな服装がふさわしいのでしょうか。オリエンテーションで個性を出す必要はありません。派手すぎず、清潔感のある落ち着いた服装で参加しましょう。リクルートスーツが一般的とされており、スーツで行くよう指導している学校もあるようです。その場合は学校の指示に従ってくださいね。また、忘れ物がないように前日夜のうちに準備してから伺うようにしましょう。

オリエンテーションの持ち物

□提出必要書類
健康診断書や検便検査結果など提出が必要な書類がある場合は、クリアファイルなどに入れて持っていきましょう。

指導案、日誌
学校指定のフォーマットがある場合は持参し、実習担当者に確認してもらいましょう。

□筆記用具・メモ帳
シャーペン、ボールペン、カラーマーカー、定規、メモ帳など持っていきましょう

□園からの配布物を入れるファイル
オリエンテーションでは園のパンフレットや、園の様子を知るための資料が配布されることが多いです。ファイルに入れて折らずに持ち帰るようにしましょう。これらは実習の時も必ず持参します。大切に保管して、いつでも目を通せるようにしておきます。

□ハンカチ、ティッシュ

□上記のものが入る、A4サイズ以上のかばん
リュックなどでも構いませんが、派手な色柄や装飾のものは避けた方がよいでしょう。たくさんのキーホルダーが付いている場合も外しておきましょう。

オリエンテーションの服装、髪型髪色、メイク

服装はリクルートスーツなどが一般的です。ほこりや汚れ、しわがないように事前準備をしっかりしておきましょう。髪色は落ち着いた色が好まれます。服装同様、髪型も清潔感を意識し、髪が長い場合はゴムで結びましょう。また、爪を短く切っておくことも大切なポイントです。ネイル・指輪・ピアス・ネックレスなどの装飾は控えましょう。必要以上に濃いメイクは避け、ナチュラルに仕上げましょう。

第一印象はあなたのイメージを決める大切なポイントです。保育園はたくさんの人が集まる場所なので、多くの人によい印象を持ってもらうためにも、派手すぎない清楚な装いを心掛けましょう。

オリエンテーションの日程と時間

可能な限り実習園の日程に合わせましょう。もし定期試験など予定を変更することのできない日時と重なってしまった場合は、実習園に理由をお伝えした上で日程調整の相談をします。日程の変更を依頼する際は、余裕をもって早めの連絡を心掛けましょう。

オリエンテーション当日は5分前を目安に到着するようにします。早く到着してしまうと園に迷惑をかけてしまうことが多いため、時間の調整をすることも必要です。
また、当日慌てないためにも、あらかじめ実習する保育園の場所を下見しておくことや、園までの所要時間を調べておくといった事前準備はとても大切です。また、遅刻や無断欠席は厳禁です。ただし、やむを得ない事情の場合は速やかに実習園に連絡をしましょう。

オリエンテーション時に確認するポイント

実りあるオリエンテーションにするためにも、事前に実習園の概要、方針や目標を知ることはとても大切です。園が大切にしていることは何か、保育所保育指針などを見て確認しておきましょう。また、分からない内容は事前にまとめておき、積極的に質問をして、不安を解消しましょう。

事前に質問事項をまとめておこう

保育園は園の方針によって保育の方法が違います。そのため、オリエンテーション前に園の概要や保育の方針をきちんと理解しておくことが大切です。
実習を受け入れる園では、実習生が予備知識を持ってオリエンテーションに臨んでいるということを前提にしています。そのうえで知りたいことを具体的に質問しましょう。
例えば、自由保育をしている園と、一斉保育をしている園では保育士の動きも変わってきます。そのなかで保育士として子どもたちにどのように接したらいいのかを聞いておくとよいでしょう。
また、気付いたことを書くためのメモの取り方についても、園の方針にふさわしい方法を確認します。「いつでもメモをとってOK」の園もあれば「自由遊びの時間はメモを取らず遊んでほしい」と考えている園などさまざまです。
そのほかにも準備物の細かい内容も確認しておくと安心です。

例えば、キャラクターものの使用は可能か、給食中にはなにが必要かなど、園によって違ってきます。実際に保育実習がはじまってから慌てないためにも、オリエンテーションで質問したいことはあらかじめまとめておきましょう。

オリエンテーションの質問チェックリスト例

【施設について】

□保育方針

□保育内容(特徴的な保育をしていればそれについて)

□クラス名と子どもの人数

【子どもについて】

□配属クラス ※希望を聞かれることもあるため考えておく

□配属されるクラスの子どもの状況

□配慮が必要な子どもの有無(発達の配慮や記名の配慮など)

【実習について】

□実習開始日と当日の登園時間

□1日の流れ(実習期間中の行事の有無)

□実習方法の流れ(観察→部分→責任のおおよその移行時期

□実習日誌や指導案の書き方と提出方法

□実習の課題 (日常の歌や楽譜をもらえるかなど)

【持ち物について】

□キャラクターものの使用について

□名札の有無

□服装(エプロンや上履きなど)

□給食の有無

□必要な持ち物   

事前準備をしっかり行ってオリエンテーションに臨もう!!

保育実習は保育士になるために必要なステップのひとつですが、実習園の保育士たちは実習生が上手な保育をすることだけを望んでいるわけではありません。困ったときや、悩んだときには素直に助けを求め、先輩保育士のアドバイスを参考にしましょう。先輩保育士は、園の方針に沿いながら園児たちと心を通わせることに努力をしている姿を見て、実習生の保育士としての将来性を評価しています。

オリエンテーションはそのための最初の一歩です。上手にやろうと気負わず、事前準備をしっかりと整えて臨みましょう。

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