【はじめての実習②】保育実習の流れを徹底解説 目標

【保育実習とは?】保育実習の流れや事前準備を徹底解説

保育士の資格取得のためには保育実習が欠かせません。

保育実習は、保育士として働くために必要となる実践的な能力や技術を学ぶことができる大切な機会です。

また、実際に子どもとかかわることで、座学だけでは得られない発見や、自分の課題を見つけることもできるでしょう。

とはいえ、はじめての保育実習を迎えるにあたって、どのようなことをするのか、どんなことに注意をしたらいいのかという不安や悩みを抱える方は多いと思います。

今回の記事では保育実習の内容や日誌の書き方、事前準備としてやっておくべきことなどをわかりやすくご紹介します。初めての保育実習が有意義なものになるように、ぜひ参考にしてください!

保育実習前の流れ

まずは保育実習がはじまるまでの流れや事前準備について解説していきたいと思います。

オリエンテーションの準備

オリエンテーションとは、保育実習の前に行う事前訪問のことです。

保育実習をスムーズに行うために、園長先生や実習担当の保育士と顔を合わせ、実習の内容やクラス配置、必要な持ちものなどの細かい打ち合わせを行います。

オリエンテーションで得た情報をもとに、事前準備をすすめていくとよいでしょう。

保育実習先が決まったら、実習園へオリエンテーションを依頼します。遅くとも保育実習開始の1ヶ月前までには電話できると安心です。

保育実習のオリエンテーションについては、『【まるわかり!!】保育実習のオリエンテーション事前準備』で詳しく紹介しています。

オリエンテーションで確認すること

オリエンテーションでは、保育実習を行うための事前準備や園のルール、方針などを確認します。

保育中の服装や履物について、実習に必要な持ち物、提出書類についてなど、いろいろなことが一度に伝えられるため、メモを用意しておき、聞き逃さないようにしましょう。

実習生側から質問しておきたいことについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。

保育実習中の流れ

保育士_絵本

次に、実際の保育実習はどのような流れで進むのか、実習中に書く日誌はどのように書くのかなどを解説していきます。

目標の立て方、指導案の書き方なども紹介していますので参考にしてください。

保育園の一日

保育園の1日の流れは、概ね以下のような時間帯であることが多いです。園によって開所時間や閉所時間は異なりますが、ここでは7:00~20:00で開園している保育園を想定しています。

保育実習は、8:00〜17:00に設定されることが多く、早番、遅番を経験させてもらえる場合もあるでしょう。

l 07:00 順次登園
l 09:00 朝の会
l 10:00 主活動(お散歩、製作、室内遊びなど)
l 11:30 給食
l 12:30 午睡(お昼寝)
l 15:00 起床・おやつ
l 16:00 帰りの会
l 16:30 順次降園
l 18:30 延長保育
l 20:00 閉園

1日の流れの詳細は『保育園の一日の流れ』でも紹介しています。気になる点があればチェックしてみてくださいね。

実習目標の立て方

保育実習では、毎日目標を立てて日誌に記入します。そうすることで、その日の保育実習で学びたいことを明確にすることができます。

将来、保育士としてどんな保育をしたいのか、どのような先生になりたいのか……目標を立てることで、その日実習でなにに注目すべきかや、自分の動き方にも変化が出てくるでしょう。

たとえば、保育実習の初日は「クラスの雰囲気を知る」「1日の流れを知る」などの観察したいポイントが目標になるでしょう。

後半になると「トラブルが起きたときの保育士の対応に注目する」「食事中の声かけの仕方を学ぶ」など、実習中のできごとから目標を立てて学びを深めていくこともできます。
最初は難しいと感じるかもしれませんが、『【事例集あり】保育実習の目標の書き方』では例文も合わせて紹介しているので、参考にしてみてくださいね。

保育実習日誌の書き方

保育実習のなかでも、とくに大変に感じることが多いといわれるのが保育実習日誌です。

実習中の子どもの様子や、保育士の動き、自分が行ったことを毎日決まった用紙に記入していきます。

1日の流れや、感じたことを覚えておくのは大変なので、メモをとっておきましょう。『時間・保育内容・子どもの発言やエピソード』などをメモとして残しておくと、実習日誌が書きやすくなりますよ。具体的にどんなことを書けばよいかわからない場合は、

保育実習日誌の書き方』をご参考ください。

指導案の書き方

指導案は部分実習、責任実習を行うときに必要なものです。

部分実習や責任実習については記事の後半でも紹介していますが、実習生が保育士に代わって活動を主導し保育をすすめていく実習になります。

指導案には、どのような流れで保育を展開していくのか、事前準備しておくものはなにか、子どもがどんな動きをするかなどを細かく予想して書いていきます。

実習中のトラブルを未然に防ぐためにも、当日雨が降るかもしれない、子どもが予想と違う反応をするかもしれない、など、様々な「○○かもしれない」を考えておくと安心です。

指導案を書くにはかなりの時間がかかりますので、保育実習の事前準備として書き方を学び、活動に必要なものを準備しておきましょう。
指導案を書くときのポイントや例文は『保育実習における指導案の書き方』をご参照ください。

感想文の書き方

日々の保育実習日誌の最後の欄や、保育実習を総括して最後に書く感想文。保育実習の感想は、実習生が感じたこと、学んだことを記入するため、実習生自身の今後の勉強や就職活動に役立てられるほか、保育園側も見直すべき点を知ることができるきっかけにもなります。
感想文というと難しく感じるかもしれませんが、『【文例で解説】保育実習での感想文の書き方』では例文も合わせて紹介しています。参考にしてみてくださいね。

保育実習後の流れ

保育実習の日程がすべて終わったからといって、そこでおしまいというわけではありません。

保育実習後にもすべきことがいくつかあるので、ご紹介いたします。

保育実習日誌を取りに行く

保育実習日誌は実習先の担当者が記入する欄が多くあるため、その日に返ってくるものではありません。実習が終わってから1週間程度間をあけて、実習日誌を園に取りに行く必要があります。
そのため、実習が終わった直後に旅行や帰省などの予定を入れるのは控えましょう。

実習先にお礼状を書く

お礼状はお世話になった園の方々に向けて、感謝の気持ちを込めて送る手紙です。
保育実習では、園長先生や保育士の方に指導していただいたり、現場での貴重な体験をさせていただいたりします。その先生方に対して、感謝の気持ちを伝えるために書くものです。
お礼状はただの手紙とは書き方が異なります。『【図でわかる!!】保育実習後のお礼状の書き方』では例文を交えて詳しく説明しているので、参考にしてみてくださいね。

また、お礼状の送り方にも注意事項があります。『【図でわかる!!】保育実習後のお礼状の送り方』で、送り方のポイントを説明しているので、こちらも参考にしてみてください。

実習で体験したことの振り返り

保育実習をすることで、保育士という仕事をより身近に感じることができ、自分自身を見つめなおすきっかけにもなります。

保育実習のなかで感じたことや、気づいたこと、気になったことについて振り返り、どんな保育士になりたいのかじっくり考えてみることをおすすめします。今後学ぶべきことが見えてくるでしょう。

保育実習の種類

保育士_子ども

保育実習には、さまざまな種類があります。ここからは具体的な実習内容についてご紹介いたします。

見学実習・観察実習

保育園の1日の流れや、クラスの子どもの様子、保育士の声かけや援助の仕方などを見学、観察する実習です。

各クラスに入った初日や、初めての保育実習では見学実習や観察実習が中心になります。

子どもの様子や保育士の動きを見学するなかで、「どうしてこの子は泣いたのだろう?」「どういう意図でこんな動きをしたのだろう?」といった疑問や気付きを得ていけるとよいでしょう。

参加実習

実際に担任の保育士の補助としてクラスに入り、子どもと関わっていくのが参加実習です。

現場で保育士がどのように行動しているのかを学び、実践していきます。実際に子どもとかかわることで、座学ではわからない子どもの成長や発達、個性などに気付くことができるでしょう。

かかわりのなかで子どもが嬉しそうに笑ってくれたり、次第に打ち解けてくれたりといった保育士としての喜びを直に味わうことができるのも、参加実習の魅力です。

部分実習・部分保育

保育園の1日の流れのなかで、一部分だけ担任の保育士に代わって保育を行う実習が部分実習、部分保育です。

主に朝の会や、主活動、給食から昼寝まで、帰りの会、絵本の読み聞かせのどれかを実践することになります。

朝の会や帰りの会では実際にピアノを弾いてみたり、絵本の読み聞かせでは導入として手遊びをしたりすることもあるので、しっかりと事前準備をしておくと安心ですね。

部分実習は、責任実習に向けての準備でもあります。
部分実習・部分保育の指導案を書くポイント』では、に部分実習でどのような絵本を選ぶとよいかについてもご紹介していますのでご参考ください。

責任実習・全日保育・完全実習

保育園実習の総まとめとなるのが、責任実習・全日保育・完全実習です。

朝の会から帰りの会まで、1日の流れすべてを主担当としてすすめていきます。

指導計画の作成や、主活動の準備などは実習生1人で行っていくため、責任実習をより万全に行うためには事前準備が不可欠です。

責任実習・全日保育の指導案を書くポイント』に責任実習を行う際のポイントをご紹介していますのでご参考ください。

保育実習で気を付けること

保育実習へ行くにあたっては、体調管理に気を付けることはもちろん、事前に確認すべき項目が多くあります。 

持ち物の確認

保育園によっては、誤飲防止の目的からメモやペンを持ち歩くことを禁止していたり、エプロンが指定されていたり、名札を手作りしなければならない場合があります。

事前オリエンテーションで持ち物を確認し、保育実習がはじまるまでに必ず準備をしておきましょう。

【保育実習前に役立つ】実習で必要な準備と心構えを紹介』では、どんな持ち物が必要なのかを具体的に紹介していますのでご確認ください。

保育実習前に準備すること

責任実習や部分実習がある場合だけではなく、ちょっとした時間に「絵本を読んで」「手遊びをしておいて」と保育士から頼まれることもあります。

手遊びはいくつか練習しておき、いざというときすぐに披露できるよう準備しておくと安心です。

また、実習初日の自己紹介や、ピアノ伴奏など、子どもの前でやってみせる場面もあるでしょう。

オリエンテーションで必要事項を確認し、それに合わせて事前準備をすすめてくださいね。とくに自己紹介は、子どもの年齢に合わせて行う必要があります。

自己紹介の3つのポイント』で解説しておりますのでご参考ください。

ビジネスマナー

「ビジネスマナー」とは、社会人が仕事を円滑に進めるために身に付けるマナーです。
保育実習では、保育園という「職場」に行くことになります。
電話応対や身だしなみなど最低限のビジネスマナーを知っておくことで、実習をより有意義に進めることができます。
気になるビジネスマナーは『【保育実習ですぐ実践】ビジネスマナーの8つのポイント』で詳しく紹介しています。

保育実習の流れを理解して臨もう!

今回は、保育実習についてご紹介しました。
保育実習は保育士の資格を取得するための大事な機会。子どもと実際にかかわり、先輩保育士の動きを見ることで、自分の反省点や新たな課題を明確にしていくことができます。
保育実習を通して、自分がなりたい保育士像をより具体的にすることもでき、将来の進路にもつながります。
保育実習がより有意義になるよう、しっかりと事前準備をして臨みましょう。

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