絵本が教えてくれたこと 〜調布幼稚園 園長メッセージより〜🌈
今年、調布幼稚園は創立100 周年という大きな節目を迎えました。
100 年という長い歴史を思うと、これまで園を 支えてくださった多くの方々への感謝の気持ちとともに、私自身も 100 周年にちなんだ挑戦をしてみたいという思 いが湧いてきました。そこで、この夏休み、「絵本を100 冊読む」という目標を立て、1学期の終業式で子どもたち にも伝えました。
100 冊読んだ中で、特に心に残った一冊が『100 万回生きたねこ』です。子どもの頃に読んだ時は、不思議なねこ の物語という印象でした。しかし、大人になって読み返してみると、全く違う物語に感じられました。何度生まれ 変わっても、自分のことばかりを考えていたねこが、初めて心から誰かを愛することを知ります。そして、誰かを 愛することで、初めて本当の幸せや、心が満たされる喜びを知っていくのです。また、愛することを知ったからこそ、それまで自分を愛してくれていた人たちの存在にも気付けたのではないかと思いました。読み終えた後、「幸せ とは何だろう」「豊かに生きるとはどういうことだろう」と、改めて自分の生き方を考えさせられました。絵本は、 子どものためだけのものではなく、大人の心にも静かに語りかけてくれるものなのだと実感しました。
幼児期に「本って楽しい」「もっと読んでほしい」と感じる経験は、やがて小学校へ進んでから、自分で本を手に 取る習慣にもつながっていきます。読書は、言葉を豊かにするだけでなく、想像する力、考える力、人の気持ちを 思いやる力を育ててくれます。ご家庭でも、ぜひお子さんと一緒に絵本を開く時間を楽しんでいただけたらと思い ます。一冊の絵本を一緒に見て、笑ったり、驚いたり、「どうしてだろうね」と話したりする時間は、親子にとって かけがえのない思い出になることでしょう。
そして、たくさんの絵本を読む中で、子どもたちは絵本の中で、実にたくさんのことを経験しているということ にも気付きました。例えば、友達とけんかをして仲直りをする・誰かを助ける・自分とは違う誰かと出会う・失敗する・怖いことに立ち向かう・家族に大切にされていることを知る・誰かを好きになる……。けれども、絵本の中 には、いつも正解が書かれているわけではありません。だからこそ子どもたちは、「どうしてかな」「この子はどんな気持ちかな」「自分だったらどうするかな」と想像します。その「考える時間」こそが、豊かな心を育て、実際の 経験と結び付けていくことができるのだと感じました。
子どもたちは、遊びながら、友達と関わりながら、時にはけんかをし、失敗しながら、「人と一緒に生きる」とい うことを少しずつ学んでいます。大人から見ると何気ない出来事も、子どもにとっては一つ一つが大切な経験です。きっと、100 年前の子どもたちも、友達と笑い、遊び、けんかをし、仲直りをしていたことでしょう。時代が変わっても、子どもが人と出会い、心を動かし、経験を重ねながら成長していくことは変わりません。それらのことから、 子どもたちの毎日は、一冊の絵本のようだ、とも感じました。まだ何が起こるか分からないページに、子どもたち が経験した、友達との出会い、挑戦、発見、笑顔、涙など、一つずつ描かれていきます。私たち大人の役割は、そのページを先回りして書いてしまうことではなく、子ども自身が思い切りページをめくっていけるよう、そばで支 えていくことなのかもしれません。
これまで 100 年の歴史の中で、たくさんの子どもたちが調布幼稚園で、それぞれの物語を紡いできました。これからも子どもたちが、自分だけの素敵な物語を描いていける幼稚園でありたいと思います。そして、いつか子ども たちが大きくなり、調布幼稚園で過ごした日々を振り返ったときに、「調布幼稚園で過ごしてよかった」と思ってもらえるような一ページを、子どもたちと一緒につくっていきたいと思います。
新しいページが始まる二学期。どんな物語が待っているのか、今から楽しみにしています。
こどもたちの様子は、以下のサイトでご確認ください。
学園WEB https://www.chofu-you.ed.jp/
Instagram https://www.instagram.com/chofu_youchien/
園見学も可能です!
03-3720-6720までご連絡ください。
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