【育休体験談】自分のライフステージにあわせて育休をとる選択を

実際に育休を取得したママに、取得期間や取得する前に準備したこと、実際に取得して感じたことをインタビューしました。これから育休を取得される方、検討されている方はぜひご覧ください。

夫婦で育休を取得したママのエピソード

住まい:東京都江東区
職種:会社員
勤務形態:フルタイム
家族構成:夫、娘との3人家族
育休取得期間:約1年1か月取得
夫の育休取得期間:1か月

一人で業務を担当していたので、後任採用のため早めに報告

わたしは産休とあわせて約1年3か月取得しました。
1月半ばから翌年の4月半ばまで、産前の6週間と出産からの1年1か月でした。
出産が3月だったのですが、住んでいる地域の保育園では、2月・3月は園児募集がなかったので、4月に入園するため、1歳の誕生日の1か月後まで育休を延長しました。

夫は産後すぐから1か月の育休を取得しました。
夫の会社では育休取得の実績がパパ・ママともになかったのですが、先陣を切って育休を取得してくれました。
ただ、夫の会社は人手が足りていなかったので、1か月以上は言いだしづらいという空気もあったようです。

はじめての出産だったので、あまりイメージがもてていなかったのですが、産んだあとは交通事故に遭ったくらいに体がボロボロになると聞いたので、新生児期は一緒に見てほしいと思い、夫の育休は産後すぐの時期に取得してもらいました。

妊娠が発覚してすぐに直属の上司に伝えました。
安定期に入ってから報告する方が多いと思うのですが、わたしの場合は一人で業務を担当していたこともあり、後任を採用してもらわないといけなかったので、はやめに報告しました。育休取得率・復帰率も高い会社で、定常的にだれかが産休・育休に入っていたので、周囲の理解は高かったです。

業務については、後任の採用が決まったのが産休に入る1か月前だったので、後任の方の負担がないように、俗人化していた業務を洗い出して型化し、引継ぎ資料をまとめました。引継ぎ期間が1か月しかなかったので、後任の方だけではなく、他メンバーにも業務移譲を行い、わからなくなったらこの人に聞くというところまで引き継ぎできるよう準備しました。
通常の業務をこなしながら、引継ぎをするのは大変ではありましたが、幸いにもわたしはつわりが重くなかったので助かりました。

また、夫婦間では役割分担について話し合いました。産後は立ち仕事がよくないと聞いたので、買い物や料理、掃除など立ったりしゃがんだり、重いものをもたなければならない家事は夫にメインでやってもらいました。
夜間のミルクも、お互い5時間は寝られるようにスケジュールをたてました。同じ部屋で3人で寝ていたので、自分の担当ではない夜も鳴き声で一度目覚めてしまうことも。ですが、その後、特に問題なくすぐに眠れたので、おおむね話していたスケジュールどおりにまわすことができました。夫の仕事復帰後は、金・土の夜間授乳をやってもらうなどして、長く寝られる日を設けていました。

収入が減ってもふたりで育休をとってよかった

育休をとる前は、すぐに職場復帰することも考えましたが、保育園にすぐに入園できるかもわからないですし、最初から1年1か月の育休を申請しました。
出産後、子どもの成長を間近に見るなかで、育休期間を短く設定しなくてよかったと思います。新生児の赤ちゃんとふれあえる機会は、人生に…あっても数回ですから。

お互いの実家がどちらも遠方かつ、両親もフルタイムで働いており、里帰りしても結局頼れないと考えたからです。
とはいえ、体がボロボロになるという話は聞いていたので、ひとりで見るという選択肢はなく、夫も自ら進んで育休をとると言ってくれました。

新生児期は、2時間半ごとに泣くこともあります。赤ちゃんは飲む力も弱いから授乳も時間がかかるし、そこからおむつを変えて、寝かしつけしてとなると、休めるのは1時間くらい。夜中も同じ頻度で目を覚まして泣くので、この対応をひとりでやっていたら大変でした。
産後はメンタルもボロボロだったので、夫と一緒に育児ができてよかったです。

夫婦ふたりで育休を取るにあたり、「収入が減る」「大黒柱がひとりもいなくなる」という不安もありましたが、わたしたち夫婦にとっては新生児の赤ちゃんと過ごす時間はかけがえのないものになりました。
夫は仕事に復帰後は1日数時間しか子どもとふれあえなくなったので、もっと子どもの今しかないその瞬間を一緒に見れたらよかったなと思うほどです。

産後は価値観が変わるので、決めすぎないで

元々ひとりでやっていたポジションが2人体制になり、自分しかできないことが減って休みの調整がしやすくなりました。

勤務については、最初は7時間の時短勤務で復帰しました。
ただ、勤務時間が短くなっても業務量が減ったわけではなく、同じ業務量を省力化しつつやらなければならなかったので、わりとすぐにフルタイムの8時間勤務へ変更しました。
会社の規定の勤務時間は9時から18時の固定だったのですが、保育園のお迎えを考えると難しく、8時から17時に変更しました。
前例がなかったので、勤務時間の変更調整は大変でした。

独身時代からキャリアの考え方として、結婚してもどちらか一人が家計を支えるのではなく、もしパートナーになにかあったときに自分一人でも家計を支えていける人でありたいと思い続けており、それは子どもが産まれてからも変わっていません。ですが、フルタイムで働く中で、勤務時間以上に仕事が延びてしまうと、子どもと接する時間や自分の時間がなくなってしまうので、子育てをするようになってからは、「決められた時間内でここまでやる」という効率化を意識した働き方に変わりました。

わたしは会社の環境にめぐまれてストレスなく育休を取得でき、取得するまでの会社のやり取りでもハードルに感じることがなかったのですが、すべての人がそうではないと思います。
環境はそれぞれですが、わたし自身は誰もが自分のライフステージにあわせて育休をとる選択をしてもいいと思います。もちろん男性もです。
自分自身の人生ですし、会社は自分一人が欠けたとしてもまわるので、あまりまわりへ配慮をしすぎずに自分の人生をすすめるのがいいのではないでしょうか。

そして、育休の取得期間を迷っている方がいれば、入る前に決めすぎず、実際に我が子に会ってから、育児をはじめてから決めるのでもいいのではないかと思います。
いくら想像しても出産する前と出産してからでは価値観はかわるので、いざママになってみて考える、で。
会社の状況によって、育休に入ってからの延長が難しいようであれば、最初から長く申請しておくなど、自分を追い詰めずに済むようゆとりをつくっておけるといいと思います。

まとめ

夫婦で育休を取得されたママの体験談をご紹介しました。
環境によっては夫婦で育休を取得することは難しいかもしれませんが、家族、会社と相談して、より家庭にあった育休が取得できるといいですね。
はじめて妊娠・出産される方は今回のエピソードをぜひ参考にしてみてください。

(取材・文:上久保歩美、編集:ホイシル編集部)

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