男性育休の現状とは?取得するメリットや実際の声をご紹介!

2022年の法改正もあり、育休取得する男性が年々増えています。
では実際に育休を取得されている方はどれくらいいるのでしょうか?
今回は男性の育休について、現状や取得するメリット、実際の声を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

男性の育休期間はいつからいつまで?

男性が育休が取得できる期間は、出産予定日から子どもが1歳になる誕生日の前日までです。ただし、パパ・ママ育休プラス制度を利用すれば1歳2か月まで延長可能となります。

育休を取得するためには、育休開始予定日の1か月前までに勤務先へ育児休業の申し出を行う必要があります。

産休・育休の概要や取得できる期間、必要な手続きについては下記の記事で詳しく紹介しております。あわせてご覧ください。

男性育休の現状と課題

では、実際に男性の育休取得の現状はどうなっているのでしょうか?

男性の育休取得率は17.13%

2023年の厚生労働省の調査によると、男性の育休取得率は17.13%でした。
2022年は13.97%、2021年は12.65%だったので、年々上昇傾向にあります。では、女性の取得率と比べるとどうでしょうか?
2023年の女性の育休取得率は85.1%でしたので、大きな差があるようです。

参照:R3年度雇用均等基本調査|厚生労働省
   事業所調査 結果概要|厚生労働省

収入の減少や社会的認識が大きな課題?

男性の育休取得率が低い要因として、収入減少による生活への不安があげられます。育休中は給付金がでるものの月額給与の50%~80%ほどと100%の金額がもらえるわけではありません。そのため、収入減少による生活へ不安のある方が多いようです。
また、育休をとってしまうと仕事が滞ってしまうのではないか、その後のキャリアに悪影響があるのではないか、という不安もあるようです。

そして、育休は女性がとるもの、女性は家庭を守るものという旧態依然とした意識が少なからずあることも影響しているといえるでしょう。
2022年の内閣府の世論調査によると、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方に「賛成」または「どちらかといえば賛成」と答えた方は33.5%でした。また、「女性が職業をもつこと」に対する考え方では、「ずっと職業を続ける方がよい」と回答した方は59.5%と半数以上いたものの、それ以外の回答(女性は職業をもたない方がよい、結婚するまで・こどもができるまでは職業をもつ方がよいなど)をした方は38.1%でした。

女性の社会進出が進む半面、「家事・育児をするのは女性」といった固定観念がいまだに強く残っていることが数字からも読み取れるでしょう。

参照:「男女共同参画社会に関する世論調査」の概要|内閣府

法改正によって男性育休は変わった?

2022年に育児・介護休業法の法改正があり、男性の育休が取得しやすくなりました。
今回の法改正の大きなポイントは3つです。

・出生時育児休業(産後パパ育休)制度の開始
・育休を取得しやすい雇用環境の整備、労働者への個別の周知・意向確認の義務化
・従業員1,000人超の企業における育休取得状況の公表の義務化

出生時育児休業制度が創設され、育休の分割取得が可能となりました。また、企業側へ育休を取得しやすいように雇用環境の整備や、従業員が1,000人を超える企業では育休取得状況の公表が義務化されました。

さらに育休取得の条件も「引き続き雇用された期間が1年以上である」という項目が撤廃され、「子どもが1歳6か月までの間に契約満了することが明らかになっていない」のみとなりました。そのため、これまで転職のタイミングで取得できなかった方も取得しやすくなりました。

参照:育児・介護休業法 改正ポイントのご案内|厚生労働省

男性が育休を取得するメリットはさまざま

実際に育休を取得した方にメリットを聞いてみました。

「子どもと一緒にいられる時間が増える」
「パートナーの休まる時間が増える」
「子育てについて調べたり、知識を得る時間ができる」
「子育ての当事者としての意識が芽生える」
「お互いの育児の得意・不得意が把握できるので、はやい時期に役割分担ができる」

時間を有効活用できたり、子育てに関する知識・意識がついたり、家族とよい関係性がつくれるといったメリットがあるようです。

実際に育休を取得した人の声

仕事に不安があったので、出産予定日から約2か月間、半育休という一時的・臨時的に勤務しながら育休を取得しました。
取得してよかったことはたくさんありますが、パートナーと一番大切な時期を共有・共感できたおかげで、対等な関係を築けていると思います。
育休中も業務をキャッチアップしながら進められたので、スムーズに復帰できました。(宮崎市在住・2児のパパ)

まとめ

男性の育休について、現状や取得するメリット、実際の声を紹介しました。出産・育児は夫婦、家族の協力が必要不可欠です。男性も育休を取得し、夫婦で育児をすることで、家族の関係性やあり方が変わるかもしれません。

2022年の法改正で育休の分割取得も可能になったので、夫婦交互に育休を取得する、祖父母が見てくれる期間は二人とも働くなど、その家庭にあった取得もできます。制度を有効活用し、ご家庭にあった方法で育休の取得ができるといいですね。

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